猫の温泉・4


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まゆみさんは 目をあけました。

すると 目の前に まゆみさん自身が見えました。
目の前のまゆみさんは 湯気のたったマグカップで 何かを飲んでいます。


おそらく あの中身はミルクティー。

だって あのマグカップは ミルクティー用って決めてるから。


そうして 目の前のまゆみさんが 今度は 何かをかじりました。


たぶん あれは ダックワーズ。

ミルクティーにあわせる焼き菓子で 一番すきだから。


目の前の 自分自身が なんとも嬉しそうにしているさまが見えます。


でも なんで?

なんで 私自身が 見えてるの?


とまどいながら まゆみさんは目をとじました。

そして もう一度目をあけると
今度は 目の前のまゆみさんを 見上げている自分に気付きました。


自分のあごの下を見るなんて。


なんだか 不思議なような 笑っちゃうような気持ちになりながら
まゆみさんは 気が付きました。


にしんだ。


目の前のまゆみさんが 視線に気が付いて こちらをみおろしました。


ひざの上の にしんだ。


みおろしているまゆみさんが 目をほそめて 自分の頭をなでました。


これは にしんの 視点なんだ。


身体中に ぶわぁっと あたたかな波が つたわってゆくのが 感じられました。




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